Manage hearing for your happiness

From orphan to common

Big data from individuals: new era of medicine & healthcare

弊社の関連会社と思わせるような事業者にご注意ください

弊社は、研究パートナーと共同出願している特許及び同パートナーから独占的実施権付与を受けた特許を用いた、難聴治療に効果をもたらす化合物のスクリーニング事業及び創薬事業を行っております。 最近、弊社の関連会社と想起させる会社名称で、弊社から事業譲渡を受ける、または上記特許を譲り受けるなどとして、事業活動への資金提供等を募る活動をしている会社が存在するとの報告を受けております。 しかし、弊社は、現在行っている事業及び上記特許について、第三者へ譲渡しておりませんし、譲渡予定もございません。 皆様におかれましては、上記事項を誤解されませぬようお願い申し上げます。

OUR COMPANY

ご挨拶 

このたび、難聴治療を目指す株式会社オトリンクの代表取締役に就任いたしました。

人々の聴こえと、それにまつわるコミュニケーションの問題を解決しようと大学・アカデミアの立場でこれまで進め、学問としての追究、耳鼻咽喉科診療としての症状へのアプローチに関して、これまで多くを世の中に発信してきたものと自負しております。

一方、難聴そのものの治療や予防は、まだ取り残されています。難聴は世界で5億人、65歳以上の3割~4割が悩む大きな課題であり、日本をはじめ世界の高齢化と、ヘッドフォン難聴により、難聴者数は2060年には倍増すると言われています。

Otolinkでは、慶應義塾が世界に誇るiPS創薬のアプローチと、補聴器診療における豊富な臨床実績を応用し、慢性感音難聴の撲滅を目指して、稀な子供の難聴から老人性難聴まで幅広くアプローチしてまいります。





株式会社オトリンク 代表取締役社長
慶應義塾大学名誉教授
小川 郁





OUR APPROACH

OUR SCIENCE, TECHNOLOGY & APPROACH


株式会社Otolinkは、慶應義塾大学医学部発のバイオベンチャーです。 慶應義塾が有する、内耳領域でのヒトiPS細胞を用いた技術と、補聴器診療および耳鳴診療における豊富な臨床実績を用いて、難聴や耳鳴をはじめとした聴覚障害にアプローチしていきます。


霊長類をベースにした創薬研究を
医学領域の多くの研究(基礎研究)では、齧歯類(ネズミ)を用いて進めるため、ヒトを含む霊長類に特化した現象が、創薬の初期段階で見落とされてしまう可能性があります。私たちはこの部分を見直し、研究開発の根幹にかならず(ヒト細胞を含む)霊長類での研究を加味しています。


ヒトiPS創薬による難聴・めまい治療法の開発
2009年に山中らが報告したヒトiPS細胞作成の技術により、私たち人類は、目の前の人間の体内のあらゆる細胞を作成し、使えるようになりました。 慶應義塾大学医学部は私学唯一のiPS拠点として2013年からヒトiPS細胞研究を開始し、ヒトiPS細胞から高純度かつ高効率に多量の内耳幹細胞を誘導する方法を確立しています(日本国特許6218152号)。さらにこの手法を用いて遺伝性の希少難治性内耳障害に対して治療薬を同定し、医師主導治験を進めています(Pendred症候群に対する少量シロリムス試験 )。


難聴・耳鳴の効果的な治療法の開発と普及
難聴の最も効果的な医療的介入は補聴器です。正しく調整し、聴こえの脳をトレーニングすることによってその効果を発揮します。しかし、本邦では適切な調整やトレーニングが行われないケースが多く、先進諸国に比べユーザー満足度が極めて低いのが現状です(わずか38%) 。私たちは豊富な臨床経験・データに基づき、「宇都宮方式聴覚リハビリテーション™(新田聴リハ™メソッド)」を開発し、実績を積んできました。さらに難聴から生じる「耳鳴り」も適切な治療法で改善できることを実証しました。これら臨床実績をもとに、補聴器フィッティングソフトやトレーニングアプリ、新たな処方式、さらに耳鳴り治療アプリを開発し、社会実装を目指します。


HEARING LOSS

増え続ける現代病「難聴」へのアプローチ


難聴は、生活上のハンディキャップの原因として全世界で最も多いものの一つとされています。会話に補聴器を要する中等度以上の難聴は本邦で600万人、世界では5億人とされ、実に65歳以上の30 〜 40%が該当します。軽度難聴の数はさらに輪をかけて多く、世界で30億人とされます。難聴はQOL(生活の質)の低下のみならず、高齢者のうつ病や認知症発症のリスク要因として知られており、その社会的損失は年間で750 billion USドル(75兆円)にも上ります。

近年スマートフォンなどによる難聴が話題になっています。昨今の研究によれば幼少期に雑音を多く浴びると、成人になってからの難聴の進行が早くなるとされ、2060年には難聴人口は倍増すると予測されています。このため、WHOでも”World Hearing Day”を設定し、難聴予防に向けた啓蒙活動を展開しています。さらに本邦は世界に名だたる超高齢化社会であり、団塊の世代が高齢者となる2025年問題において、難聴人口は1000万人と予測されており、これは糖尿病の全人口に匹敵するものです。

このように、難聴という症候の医学的・社会的インパクトはきわめて大きなものですが、依然としてその原因治療に乏しく、特に慢性感音難聴においては、長い間、新規治療法が上梓していません。現状では、進んでしまった難聴に対して補聴(補聴器など)が、唯一の対処法です。近未来の治療法を開発すべく、世界でベンチャー企業が開発にしのぎを削っていますが、これらは遺伝子治療と再生医療に著しく偏っており、加齢による難聴をはじめ、十分な治療法を得られる兆しは見えていません。

NEWS & EVENTS

小川 郁が代表取締役に就任

令和2年(2020年)5月1日に慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室の小川郁教授が株式会社オトリンク代表取締役に就任いたしました。

代表取締役のご挨拶はこちらをご覧ください。